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| 国富論(1)
アダム・スミス 著/水田洋 岩波文庫(白105-1)、2000年05月16日発行 ISBN-13: 9784003410516 ISBN-10: 4003410513 C0133
| 経済学の基本中の基本として教えられる、アダムスミスの国富論。歴史の一端として、存在を知っている人は多いけれども、実際に読んだ人は少ないのではないだろうか。
国富論は18世紀末に書かれた書物だが、世界で最初に経済学の諸体系をまとめた論文である。論文なので内容は少し難解。しかし、一般人にも広く読まれるよう、当時の事情を多く取り入れている。この点は、現代においてはむしろ難しさの一因なのかもしれない。
本書を手に取った最初の動機は、第一編で解説されている富の分配及び生産性についてである。はじめに述べられていることは、生産力の向上は分業によって成し遂げられているという事実である。
産業革命が始まりだした時代、それまで農業と職人が中心だった家内制手工業の時代から、資本が蓄積された工場制手工業へと変化していく。その中で、分業は各人が専門性を強化して生産性を向上していく。労働生産性が重視される現在の根源は、この分業である。
現代社会は分業の賜物であり、スーパーのレジ係、エンジニア、運転手、警察官などそれぞれがそれぞれの職務だけを考えて生きている。これは後の教育論にもつながってくるが、人を単純思考に陥れる。現代に蔓延る一種の閉塞感はまた、行き過ぎた分業の結果なのかもしれないと思う。
いずれにせよ、社会が分業によって成り立っているとすれば、その究極は十人十務。その人にしか成し得ない仕事を、その人がすること。いわゆる個性なのかもしれない。それぞれの個性が作り上げた生産物によって社会が成立していくというシナリオは成り立たないか。
内部統制などという言葉が独り歩きし、マニュアル化が進む中で個人が忘れられている。もう一つの分業は機械化かもしれないが、そこに人は必要だろうか。
(2008.02.01)
内容 経済学最初の体系的叙述として、古典中の古典と称せられる不朽の名著。いわゆる「見えざる手」による予定調和的自由放任政策を主張した本書は、その実質において近代市民社会の科学的分析であり、後のあらゆる諸学説はここに源を発する。新訳。 |
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