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ウェブ進化論

オススメ度:3
★★★


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ウェブ進化論

梅田望夫
ちくま新書(582)、2006年02月10日発行
ISBN-13: 9784480062857
ISBN-10: 4480062858 C0200

Windowsが出るよりも前に始まったインターネットはTCP/IPによる通信だった、それがHTTPの出現とWindowsのGUIによってウェブとなった。95年にWindows 95が発売されてからはウェブが一般化され、2000年のITバブルでは様々なウェブサービスが登場した。そして、2005年ごろからウェブ2.0となにやら怪しげな新語が出てきた。

実際、ウェブ2.0の定義はかなり曖昧だ。ただ、私も本書も「見る人が発信者にもなるウェブ」という意味で合意している。ブログやウィキがその代表例だと思う。

本書ではグーグルとアマゾンのビジネスロジックと、オープンソースが時代の潮流だと説いている。巨大なデータセンタで世界中の情報を収集し検索するグーグルは、そのマッチング技術を広告分野に応用してアドセンスを提供する。アマゾンは書店で取り扱えないほど需要の少ない本を含む膨大な在庫を抱え、アフェリエイトで利用者を増やす。ここまでは今までのウェブに過ぎない。

最大の発明は、このアドセンスとアフェリエイトを全ての一般人が無料で、自分のウェブサイトに掲載して収益を稼ぐことができるという構図である。そのためにはブログという仕組みと、それらを支えるオープンソースによる無料プログラムだ。おおよその論旨は以上である。

現在、ウェブの進化していく方向は、データセンタによる一元管理だ。グーグルは世界中の「データ」と呼べるものを集めており、ウェブサイト、住所録、そして全ての書籍も集めている(著作権での論議がある)。ブログやウィキもサーバサイドでデータ保持を行う点で近い。

一方、ハードウェアも進化をしていて、ハードディスクは1TBも可能だし、CPUも何GHz、メモリも1GBの時代。クライアントもデータセンタになりうる。私はこれらクライアント同士によるP2P技術にも注目している。これは広義でマイクロソフトとグーグルの戦いだと思う。

この本は、上記の一連のテーマについて(?)を抱いている人でも理解しやすいよう解説している。IT分野の今の潮流を知るには必要十分な一冊だと思った。

(2007.03.25)
内容
インターネットが登場して一〇年。いま、IT関連コストの劇的な低下=「チープ革命」と技術革新により、ネット社会が地殻変動を起こし、リアル世界との関係にも大きな変化が生じている。ネット参加者の急増とグーグルが牽引する検索技術の進化は、旧来の権威をつきくずし、「知」の世界の秩序を再編成しつつある。そして、ネット上にたまった富の再分配による全く新しい経済圏も生まれている。このウェブ時代をどう生きるか。ブログ、ロングテール、Web2.0などの新現象を読み解きながら、大変化の本質をとらえ、変化に創造的・積極的に対処する知恵を説く、待望の書。

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