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ワークショップ

オススメ度:2
★★☆


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ワークショップ

中野民夫
岩波新書(新赤版710)、2001年01月19日発行
ISBN-13: 9784004307105
ISBN-10: 4004307104 C0230

ワークショップとは何かを紹介することを主眼においた本。ワークショップとは簡単に言えば体験型の学びだ。通常の学習といえば、先生を前に講義を受けたり、自己学習で本などで調べたりする。体験型学習では、進行役となる講師はいるが、あるテーマの元で参加者が自主的に活動を行って、いろいろなことを感じ取っていく。

本書では筆者が体験したワークショップや、筆者が主催側として活動したワークショップが紹介されている。内容的には筆者の感想がやや多いように感じるが、「大うそつき大会」なるワークショップなど面白い。このワークショップでは全員が嘘の自己紹介から始めて、嘘に嘘を重ねていく。全員が嘘をついていることが分かっているのだが、その後でチームの他の人たちが評価をしていると、うそを言っているのに性格をうまく見破られているのだそうだ。こうやって単なる遊びの交流ではなく、自分を見つめなおしていくことが狙いである。

ワークショップと似たような言葉でワーキンググループというのがある。ワークショップが体験型学習で皆がそれぞれ何かを感じていくのに対して、ワーキンググループというとある課題を解決するためにブレインが集まってあれこれと協議していく感じだ。ただ、どちらも「ねらい」をもって集まっているし、いろいろな意見を出しあってどうあるべきかを探っていき、最後に何か答えを出すという点で似ているなと思った。(本書にWG自体はでてこない)

ワークショップを進めるにはいくつかの定型句がある。まずは「狙い」があること。何をしたくて集まったのかが明確でないと単なる遊びに終わってしまう。次に「情報共有・話題の展開・混沌とした状態があり・考えを収束していく」というプロセス。そして、ファシリテーターと呼んでいる司会がいること。進行役が上手に参加者を導いていくことで、結論が見えずに終わってしまったり、司会のワンマンショーで終わらないようにしないといけない。これらのことは私生活でも会議などで活用できるとあった。普段、会議で話題が散漫になりがちな場合は本書のようなワークショップの考え方を参考にすれば有意義な時間になっていくのだろうなと感じた。

(2010.03.01)
内容
学校教育、企業研修、環境教育、芸術活動、まちづくりなどさまざまな現場で、ワークショップという手法が注目を集めている。参加体験型、双方向性を特徴とするこの新しい学びと創造のスタイルにどのような可能性があるのか?多くのワークショップの企画・運営に携わってきた著者が豊富な事例をもとにその意義を語る。

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